関西学院大学VS日本大学のアメリカンフットボールの試合で
残念な事件が起きてしまいました。
日本大学(以後、日大)の選手が、関西学院大学(以後、関学)の
選手にラフプレーを行い、負傷させたというものです。
どのような状況下でこの事件が起きたのか、
まずは事件の概要から見ていきましょう。
事件の概要

引用:BLOGOS
2018年5月6日、東京都内で行われた
関学、日大の定期戦で行われた試合です。
一体何が起きたのでしょうか?
事件の内容は?

引用:はちま起稿
関学のクォーターバックがパスを投げ終えて
無防備なところを、日大の守備選手が
背後からタックルをしています。
更に数十秒後にももう一度タックル。
そしてその後に関学の選手を殴打行為に及び
3度のファウルをしたことで退場させられます。
事件の結果・選手の負傷について

引用:jets94.com
関学のクォーターバックが全治3週間の負傷
「第2・第3腰椎棘間靱帯損傷」と診断され
また右足に痺れを訴えていますので後遺症の可能性があります。
本人は「アメフトをやるんじゃなかった」とも漏らしていたそう。
関学側は、日大選手の行為は危険なラフプレーであることを指摘。
日大ラフプレーの内容と、何が問題なのか?

引用:BrandNewS
タックルは、クォーターバック(以下QB)選手が
ボールを持っていれば、「ボールを奪う為」にタックルは
必要な行為ですが、QBがボールを手放しているときの
タックルは意味合いが違いますね。
「負傷させる目的」になってしまうわけです。
ビデオがネットで出回っていますが、そこで確認しても
QBがボールを投げた後時間が経っているところで
タックルをしているので、ボールを狙う行為でないのは明らかでした。

引用:brandnew-s.com
また、アメフトはボールを運ぶゲームなので、
ボールを狙い、ボールの行方を見るのが普通ですが
該当選手は、タックル後もボールではなくQBを見ていました。
今回クォーターバックを執拗に狙う行為が
目立つので、「日大の監督の指示ではないのか?」という
ところに注目が集まっています。
「意図的に負傷をさせることを狙っていた」のであれば
それはもうスポーツの範疇を超えており、
負傷するだけでなく、選手本人の生命に関わることです。
元神奈川県警刑事も刑事目線で該当プレーを見ると
故意にやったとなれば傷害以上の罪に問われると述べています。
この事件を受けて、日大の対応はどうだったか?

引用:JETS狂の宴
事件後、関学から日大に抗議がありましたが
日大の対応はどうだったでしょうか?
以下に要点をまとめてみました。
日大の内田正人監督

引用:http://waranote.livedoor.biz/archives/53510787.html
翌日6日付の日刊スポーツ記事のインタビューでは
(選手に)力がないから、厳しくプレッシャーをかけている。
待ちでなく、攻めて戦わないと。
選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。
やらせている私の責任
と答えており、内田監督自身は
「意図的ではなく選手に喝を入れた」風にも受け取れる発言をしていますが、
ラフプレーを「あれぐらいやっていかないと」と否定していないので
選手にラフプレーをするよう指示したと思われる発言に聞こえます。

引用:JETS狂の宴
また、該当プレー後にベンチに戻った際に
選手へ叱る様子もなく、2回目のラフプレー時に
そのゲームから退場させなかったことからも、
監督の指示があったのでは?と言われています。
選手や関係者からの証言

引用:なんでもブログ
内田監督は
試合に出場したかったら、1プレー目で相手のQBを壊してこい
いう指示をしていたという報道もありましたが、
日大側の回答は、
「指導者による指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きていたことが問題の本質と認識」
として、内田監督からそのような指示はなかったと否定しています。
この騒動から一週間経っても、ラフプレーを指示したと
思われる監督からの謝罪が無いことも、関学は言及しています。
該当のラフプレーを動画で確認すると…?ネットの反応は?
問題の日大選手によるラフプレー動画
既にボールを投げ終えていたQBを日大選手が
後ろからタックルで倒しています。
実際に動画でも、明らかに投げ終えているのが分かった後に
タックルで思いきり倒していますね…。
これでは怪我をするどころが、生命に関わりそうですが…。
ネットの反応は?
この動画はネットでも出回り、騒ぎになりましたが
ネットの反応も見ていきましょう。
鳥内監督コメント
・内田監督の意図と違うプレーだったなら、なぜ1プレー目が終わった時にそのことを選手に伝えなかったのか
・翌日すぐに怪我をした選手と家族に直接謝罪に来るべきでは
・関学の選手には、故意に相手を傷つけたら罪を背負うことになると言っているその通りですね。#アメフト #日大 pic.twitter.com/j1yIi1SXAB
— 孫悟空@時給950円 (@songokkun1) 2018年5月17日
関西学院大学の選手のご両親が、最終的に被害届を出してしまったのは、内田監督が謝罪といいながら、形だけで真実を語らなかった証拠だ。相手に誠意が通じなかったのではなく、最初から誠意がなかったんだと思う。自分のした事を顧みず、心外だとか思ってると、本当に取り返しのつかないことになる。
— 越前屋俵太 (@echizenya_hyota) 2018年5月21日
「監督を辞任することを明らかにしました。この会見に先立って、内田監督は、けがをさせた関西学院大の選手などに、直接謝罪しました。」
”弁解もしない”じゃなくて、指示したのかどうか明らかにしろよ。#nhk #ニュース7 pic.twitter.com/X5c7jIBQyx
— きやすめ。放送法ってなーに? (@ZeroE13A1) 2018年5月19日
関学側が会見で、感情を抑えて整然と話し、「本来はとても優秀な選手」「真実を話すことが今後の彼の人生のためにもどこかで必要」と加害選手を思い心を痛める様子まで見せたのに比べ、内田監督は、真実には一切言及しないことに加え、「かんさいがくいん」と誤った校名を連呼。
何この品格の違い…— フォーリンパンダ (@y90yBbKOnd5abv8) 2018年5月19日
ほとんどの声は一貫して、
「監督が指示したのかどうか?」ですね。
監督の指示か?選手の独断か?明らかにできない本当の理由

引用:MBS
ラフプレーは選手の独断だったのか?
監督からそのようなプレーの指示があったのか?
その解明を一日も早く行い発表してほしいというのが関学の要望です。
5月19日の取材で、内田監督は
「一連の問題はすべて私に責任がある」と辞任を表明。
また、事故が起こった時点で考えていたとのことで、
関西学院大学に謝罪してからの辞任表明をしようと考えていたようです。

引用:jets94.com
これに関してスポーツ庁の鈴木長官も
「監督の辞意より、あのプレーが何故おきたのか?」
と原因追求をするようにコメントしています。
しかし内田監督は、則行為の指示については
「文書で答える」とし名言をしていません。

引用:マネートーク!
何故頑なに、内田監督はこれを明らかにしないのかというと
今回「日大アメフト部監督の辞任」を表明しましたが
日大の常務理事や人事部長という役職にも就いています。
つまりうやむやのままにしておけば、
常務理事の立場は変わりませんので
時期理事長等を狙える立場にあるわけです。
またその立場から、内田監督を処分できる人は
ほとんど居ないわけです。

引用:NEWSまとめもりー
羽田空港での取材時に、
日大の常任理事や、大学内での役職辞任の可能性を問われますが
これも内田監督自身が「違う問題」と発言しています。
これが全てでは無いでしょうか…?
明らかにしてしまうと、人間性そのものを問われ、
日大内での立場も危うくなるので、
しばらくはうやむやの姿勢を貫く…というのが本音に見えます。
負傷選手の父親が被害届を提出

引用:Tweet247
負傷を折った関学の選手の父親は、監督の説明が曖昧だったことで
大阪府警に被害届を提出しています。
しかし、被害届は日大の内田監督宛てではなく、
ラフプレーを行った選手に対してだそうです。
これを受けて、該当の日大選手は、
22日に都内で記者会見をすることになりました。

引用:brandnew-s.com
監督ではなく、一大学生が記者会見っていうのも、
ちょっとおかしな話の気がしますが…
この選手が日大から圧力をかけられていないかは気になりますね…。
そして関学の小野宏ディレクターは17日の会見で、
「負傷させた選手本人がこの真実を自分の口から
話すことが、彼の人生のためにも必要」としています。
該当選手が真実を話した場合、想定できる2つのパターン
監督の指示によるラフプレーだった場合

引用:Twitter
日大のアメフト部監督としての責任が問われますね。
監督は間違いなく、責任を求められ日大の役職の解雇や
被害者への賠償を要求されることになります。
今回は監督が辞任を表明しましたが、内容は明らかになっていません。
ただ、行為を行った選手の口から「監督の指示」と
証言された場合は、選手自身に圧力がかけられないとも限りません。
正直な証言ができるように選手個人を守っていければ
良いのではないでしょうか。
そこだけは心配になります。
選手独断の判断によるラフプレーだった場合

引用:YouTube
その選手自体が謹慎処分、アメフトを続けることや、
プロ入りを考えている場合は大きなデメリットになります。
これを選手本人が独断で行為に及んだとは考えにくいです。
また東大アメフト部のコーチは以下のように述べています。
(選手は)一種の錯乱状態にあったとしか、僕は考えられないです。
たとえどんなに怖い人からこれをやれと言われたとしても、
やらないんじゃないかと思うくらいのレベルなんですよ。
30年以上やっていて見たことないプレーなので、
正常な状態でやったとは思えなくて…。
だからこそ他大学の監督さんたちも、
事実関係、真相を知りたいと思っているんだと思います
この監督がおっしゃってるように、一選手が30年経験して
例の無かったプレーですから異常なことなんですよね。
まとめ

引用:はちま起稿
今回起きた事故をまとめてみましたが
どうだったでしょうか?
僕の個人的な考えとしては、
選手本人が独断でやるメリットが無いように思いますし、
監督の指示によるものということとまだ名言していないのであれば
「名言できない理由」があると考えてしまいます。
指示をしていないなら、していないと言えば良いのですが
それが言えない時点でラフプレーの指示があったのではないかと思います。

引用:Salad Bowl Cafe
ただ、現時点では決着はついておらず、断定できませんので
これからの経緯説明が待たれます。
スポーツは不慮の事故はありつつも、
お互いが大きな怪我をしないためにも
ルールがありますから、スポーツマンシップとしても
「ルールを守って正々堂々とプレイする」ということを
考えさせられる事件だったのではないでしょうか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。